- リーフ・グラウンド -
ホライゾン・ヒルにやってきたのは2年近く前の、比較的古参のハンター。だが、狩りに出る回数はさほど多くなく、すこしずつ貯金しているようだ。

非常に穏和な性格で、およそ争い毎には向かないように見えるが、いざというときはためらわず戦斧を振るえる度量も持っている。それほど腕がいいわけではないが、その性格のおかげか周囲のハンター達からの信頼は厚い。

武器は狩猟用に軽量化されたバトルアクス。防具は金属鎧と革鎧を自分なりに動きやすいように組み合わせを調整した物。



- リーフ・グラウンド -

キャノン・ボールには、今日もハンター達が寄り集まっている。
この街にいくつかある酒場の中でも、このキャノン・ボールはハンター達の斡旋所としての意味合いが強く、酒場でありながら仕事場的なほどよい喧騒に満ちていた。
だから、ハンターである彼女-リーフ・グラウンド-がここにいることが不自然であるということはないのだが、彼女の様子を見ると、まるで迷子の子犬か、見知らぬ場所に連れてこられた子供のような印象を受ける。

「・・・そうだなぁ。俺としては、そろそろ大物が狙いたいがねぇ」
「大物、たってよ。沼にでも出て、エイジャックスでも捕まえる気か?」
「そこまでは言わねぇがよ。・・・なんだ、最近ナニの方ばかりで金が溜まりやしねぇ」

キャノン・ボールの片隅。リーフをはさむようにして二人の男がテーブルを囲んでいる。
名をボールスにボゥホートと言う。
どちらも数ヶ月前にやってきた流れ者で、犯罪行為こそ無いものの、大小の揉め事が絶えない人物である。
そして、その間に座っているのがリーフ・グラウンドと呼ばれる女性。
その名前は以前彼女と懇意だった女性ハンターがつけた愛称で、本名はわからない。
口数は少なく、あまり自己主張をしない女性ではあるが、誠実な人柄とその印象からは想像出来ないほどに卓越した戦斧捌きでハンター達からの信頼は厚い人物だ。
が、現在その表情は重い。

「なぁ、リーフよ?お前はどうよ」
「え、ええ・・・」

ボゥホートが薄笑いを浮かべ、顔を触れ合うほどに近づけて囁くようにそう言った。
リーフは嫌悪感に顔を歪め、身を引きながらかろうじて返事を返す。

「なーに。俺達だっていつまでもこんなところにいるつもりはないんだ。まとまった金さえ手に入りゃあすぐに出て行くさ。お前にも、悪い話じゃあないだろう・・・?」
「・・・・・・」

ボールスはまるで全身を舐めまわすような口調でリーフに言う。
苦渋に満ちた顔をそむけるリーフ。

「だからさ、今回はちょいと本腰を入れようってんでよ。タッデオとか言ったか?あいつにも手伝ってもらおうと思ってよ」
「・・・!そ、んなっ・・・!約束が・・・!」
ボゥホートの言葉を聞いた瞬間、リーフの顔色がさっとかわった。
「なーに、気にすることじゃあない。今回はただ狩りをするだけさ。問題でもあるか?」

タッデオはリーフといい仲にあると噂されているハンターである。
「まじめな男」という言葉でその人となりを概ね言い表すことが出来るだろうという男だ。

「もう奴には話はつけてあるからよ。そんな訳で、明日っからよろしくな?」
そのボールスの言葉に、リーフはただうつむいて歯を食いしばるだけだった。


そんなリーフ達の様子に目を光らせる男がいた。
アロイス、という名で知られるハンターである。
狼のような男だ、という比喩を受けることもある男だ。
そのアロイスが、そのリーフたちの会話をギリギリ聞き取れる位置で静かにグラスを傾けていた。


翌日。リーフ、ボールス、ボゥホート、タッデオの四人はハンター達の狩場のひとつとなっているフーラニアの湿地帯に訪れていた。
距離にして、ホライゾン・ヒルから馬の足でほぼ丸一日。
湿地帯とは言うものの、周囲は川面のマングローブを含めた木々がうっそうと生い茂り、ジャングルといったほうが正しい。

「大丈夫か?リーフ。顔色がよくないんじゃないか?」
「え、ええ、大丈夫。気にしないで・・・タッデオ・・・」

もともと、タッデオとリーフの仲は周知の事実としてあったから、狩りにあたってもタッデオがリーフの身を何かと案じるのは至極当然のことだった。
が、リーフには現状手放しでタッデオの厚意を受けられない事情があって、それが態度となって現れればタッデオもそのリーフの態度を訝らざるをえない。
そして、その二人のぎくしゃくとした間をにやにやと笑みを浮かべ、ボールスとボゥホートの二人が見ていればそれだけで事が済むということも無い。

「なぁ、ボゥホートよ。なかなか面白い趣向だよな?」
「間違いねぇ。しかしな、ちと盛り上がりにかけるとは思わないか?」
「くく・・・なら、ヤるのかよ?」
「ま、夜のお楽しみにしておこうぜ」


「スォード・・・少しいいか?」
「・・・アロイス?何か御用でも?」

キャノン・ボールにスォードが立ち寄ると、隅のテーブルにひっそりと佇むアロイスに声を掛けられた。

「ああ・・・確かなことでもないし、俺の勘違いの可能性もある。そういうまったくどうでもいい話だ」
「・・・聞きましょう?」

そのアロイスの切り口上に苦笑しながらも、スォードは話を続けるように促す。

「ボールスに、ボゥホート。あの二人とリーフ、タッデオの四人が、今日狩りに出かけた」
「それで?」
「・・・連中は馬鹿じゃない。街中で尻尾を出すような事はしない」

アロイスがそこまで言うと、スォードも何も言葉を返さず、ただお互い黙ってテーブルをはさんで黙り込んでしまった。
そして、ややあってスォードが口を開く。

「・・・心配ですか?」
「・・・・・・あんたに、一言言っておいたほうがいいと思っただけだ。それ以上でも、それ以下でもない」

そのアロイスの言葉に、スォードはふっと微苦笑を浮かべる。
「ありがとう、アロイス。貴方のような方がいる事は私にはとても心強い」











※エイジャックス
重甲殻竜脚種。ホライゾン・ヒルから馬で半日ほどの距離にある沼地に生息する大型の水棲甲殻獣で、非常に堅い甲羅で全身を覆っているのが特徴。性格は比較的おとなしいが、攻撃してくる相手に対しては容赦がない。場所が沼地な事もあり、仕留めるのはよほどの熟練ハンターでなければ難しい。


























アロイスの話は、要約すればリーフ、タッデオの2人に対して救助活動を行う事、と言い換えられる。
ボールス、ボゥホートがリーフ、タッデオに対して行っている事を想像した上で必要になる物は・・・。

・ まず、食料、水、露営具に関しては彼ら自身が持っていったものがあるはずで、狩りの期間内である以上はそれらを用意する必要はないはずだ。

・ひとつの可能性として、ボゥホート、ボールスに対して制裁を行う事が考えられる。とは言え、その必要な度合いがわからないため、その後の事を考えると・・・。

、ジルジラには一人しか乗せる事が出来ない。
仮に二人とも重体であった場合、その場で二人に応急処置を施し、その上で状態が悪い方を優先で運ばなければならない。その時間は往復で半日程度ではあるが、その場合残される方はボールス、ボゥホートと共に残る事になる。この場合ボールスとボゥホートをどうするか・・・。




*これらの状況を踏まえ、必要な物資を決定し下記アドレスの○の部分に打ち込んでください。*

http://www116.sakura.ne.jp/~jr/eventfmhrg○○○○○.htm

左から食料・水・医療品・露営具・その他救助物資となります。

例・必要な物資が食料1・水2・医療品2・露営具3・その他救助物資2の場合
http://www116.sakura.ne.jp/~jr/eventfmhrg12232.htmとなります。





□ ルール説明
救助に赴く際、スォードはジルジラという飛竜を使って移動します。
負傷者の運搬や水、食料、医薬品と言った物資も同時に運ぶ事になりますが、ジルジラに積める物資の量は数値に直すと最大で10までしか運べません。状況を洞察した上で、必要な物資のみを選別して救助に向かってください。
ただし、必ずしも重量を10まで物資を積まなければならない訳ではありません
ですが、仮に重量を7までしか積まなかったとしてもジルジラの移動速度が変わる事はありません。
ジルジラの背にはスォードに加えて一度に1人しか乗せる事は出来ません。
また、状況によってはスォード自身も人数に入れる必要があるので注意が必要です。

□ 救助物資種類
食料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 基本重量」=「1人分」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 基本重量」=「2人分」
医療品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 基本重量」=「2人分」
露営具・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 基本重量」=「3人分」
その他救助物資(衣類、ロープ等)・・・・・・・・ 基本重量」=「1人分」
※その他救援物資の内容は重量1に対して一種類です。衣類とロープがそれぞれ必要ならば重量は2となります。

各救援物資には、持ち運ぶのに基本となる重量があり、それを減らす事は出来ません。
(水であれば基本重量2=2人分ですが、これを重量1=1人分にする事は出来ません。
どうしても三人分の水が必要ならば、水2×2人分=4人分の水を運ぶ必要があります)


つまり、各物資はその基本重量×nという数値にしかなりえません。







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